千葉県南房総館山市にある曹洞宗のお寺です。水子供養・永代供養・ご祈祷などのお申し込みは当山まで。坐禅体験もあり。

曹洞宗 正木山西光寺

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平成19年2月13日 東京都 30代女性からのご相談

最近も自殺のニュースがありました。
自ら自分の命を終わらせることが、自分でも身近なことのように感じたり、絶対行ってはいけないような不思議な気がします。
辛いことがあると死ぬことで、すべてがリセットされる気がしたり、親からもらった命を粗末にしてはいけないと思ったりします。
自殺することをどのように考えればいいのでしょうか?
自殺することは仏教ではどのような事なんでしょうか?

西光寺住職です

自殺をどのようにとらえるかというご質問ですが、これは大変大きな問題です。
まず自殺と言っても内容にいろいろあると思います。

武士道の切腹・・・これはおもに主君への忠誠による殉死でしょうか。
心中・・・これは共同自殺ですが、自殺プラス他殺という見方もあります。
とくに親子心中は子供がかわいそうです。親の身勝手な殺人行為と言わざるを得ません。
自爆テロ行為・・・今もイラクでは毎日のように自爆テロが起こっています。
すでに何千人もの人が犠牲になっているとか。

犯人は殉教者のつもりでいるのでしょうが、これは正に自己中心の理論であり絶対に許されるものではありません。
日本にも神風特攻隊などがありましたが、国のためとはいえ理不尽極まるものです。
しかし、そんな犠牲のもとに今の日本があることも大きな教訓とすべきでしょう。

自決・・・戦国時代から過去の戦争まで実に多くの自決がありましたが、これも不条理な行為です。
その多くは主君のため、国のための殉死であったわけですが、戦争には必ずそのような悲劇がともないます。
戦争は人類の続く限り無くなりません。人間の愚かさを実に象徴している行為です。

自殺・・・おもに人間関係、仕事関係、異性関係、金銭関係、病気などによる悩みと苦しみによるものが原因とされています。
人類永遠の問題ですが特に現代社会が抱えている最も重い辛い問題です。

以上あげてみましたが、自殺には他に原因があるものと、自分自身に原因があるものとの二つに分けられるように思います。
ここでは最後にあげた自分自身に起因する「自殺行為」について考えてみました。

私見で言わせていただくと、それは人として最も悲しい残念な行為だということです。
確かに自殺する人は恐らく他人には計り知れない深い悩みや苦しみがあってのことでしょう。
そして、最後の最後まで迷った結果の選択なのでしょうが果たして最善の決断と言えるでしょうか。

私はできるだけ、イヤ絶対に自殺は避けて欲しいものだと思います。
それは「命」に対する「恩」を否定する行為だからです。
ここで誤解の無いように願いたいことは、自殺をされた人達に対する偏見がけっしてあってはならないということです。

自ら死を選ばずにおれなかったその思いと無念さを斟酌し心からの哀悼とご供養をするのが仏の道なのですから。
そのことをまず申し上げて先に進みます。

私たちは「命」を頂いたから生まれてきたのです。
命といっても虫けらから人間までありますが、人間の命は地球よりも重いといわれますね。
その意味を考えていただきたいものです。

人間に生まれてくるその確立はなんと無限分の1なのですよ。
そんな奇蹟を頂いて与えられた命なのです。
そんな尊い命を頂いたという「恩」をまず認識すべきなのです。

「自分が頂いたものだからどうしようと勝手」ではないのです。
頂いたと言いましたが、これは実は「預かりもの」なのです。
預かりものですから最後にはお返しするのです。

預かりものである以上さいごまで大切に扱うことで義理が果たせるのです。
最後まで大切に扱うこととは「まっとう」するということです。
つまり命を与えられたその恩に報いることとは、「命のまっとう」なのです。
命を「全うする」ことで頂いた「恩」に報いることができるのです。

ではその恩は誰に頂いたのでしょうか。
それは仏様です。
その仏様とは全宇宙を仏身とするところの法身仏であり、報身仏であり、化身仏であるのです。

命はすべて仏様から頂いた預かりものだという認識があってこそ命の尊さを知ることができるのです。
つまり、自分の命は自分のものであって自分のものではないという妙諦を知るべきなのです。

お返しするものには責任と義務があるのです。
では「命をまっとうする」とはどうゆうことでしょうか。
それは単に「天寿」にとどまりません。
つまり時間の長短ではないということです。
それは与えられた命を完全燃焼するということです。

幕末の天才風雲児坂本龍馬が今でも日本人に絶大な人気を誇っているその理由は、たった32歳という人生の中で、日本を大きく動かし命を完全燃焼し切ったからです。
そこに命をまっとうしたという感動があるからこそ、彼の命はこれからも多くの人々の心の中に生き続けることでしょう。
真のヒーローとはそういうものです。

2000年1月東京の新大久保駅ホームで転落した日本人を助けようとして自らの命を落とした韓国人留学生イン・スヒョンさん26歳の話は今映画化され、「あなたを忘れない」で再び感動を与えています。
26年という短い生涯でしたが、彼もまた自らの命を顧みない生き様で命をまっとうしたのです。
「あなたを忘れない」人になっているのです。

これもつい最近のことでした。
東京東武東上線ときわ台駅で、路線に入った女性を助けようとして電車にはねられたおまわりさんがいましたね。
警視庁板橋署の宮本邦彦巡査部長53歳です。
事故から意識が戻らず、懸命の治療が続けられていましたが、残念ながら今日(2月12日)亡くなってしまいました。

地域の人たちにとって、実直でほんとうに優しいおまわりさんだったそうです。
交番には毎日のように回復を祈る千羽鶴や花束や手紙が続々と届けられたそうです。
その願いも届かずほんとうに残念なことです。

命を捨てようとした人を自分の命を顧みず助けようとしたのです。
命をかけて命の大切さを教えてくれたのです。
今自分の命に迷われている人がいたら是非今一度命の尊さを考えて欲しいものです。

人生確かに四苦八苦です。
仏教では「一切皆苦」と言っていますが、それは迷いの世界にいることの戒めであって、人は誰でも信仰と修行で「涅槃」という「安心(あんじん)」悟りの世界に入れることを説いているのです。

仏教は実は命をテーマの本題にしているとも言えるのです。
仏祖は常に、命の尊さ、命の本質、命の素晴らしさについて説法しているのです。
人生四苦八苦と言われますがほんとうは人生ってすばらしいものなのですよ、と教えてくれているのが仏教なのです。

合掌

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